水道検針日記(199X年11月10日)~90才独り暮らし宅の検針
今日の現場はB町とK町。合計270件。今日は360くらいあるものと勘違いしていたので少なくてけっこう嬉しい。
まず最初に、金曜日に検針した場所の再調査。90才で独り暮らししているじいさんの家に行った。一回ブザーを鳴らしただけで、すぐに出てきてくれた。耳が遠いので40cmくらいの距離から「水道の検針です」と大声で言わなければならない。
服装はキチンとこざっぱりしている。ここはメーターが家の裏にあって、そこには家の中を通り抜けて窓から外に出なければならない特殊な家だ。
相変わらず家の中は猫のおしっこみたいな匂いが充満しているけれど、家の中は割ときれいだ。僕の部屋の方がよっぽど汚い。なぜかビニール傘が30本くらい大量に玄関においてある。
バナナを半分に切ったものをあげると言われたが、あまり食欲をそそるものではなかったので、腹をこわしているからと辞退。90才の老人は独りで何を想いながら生きているのだろうか。猫の外に心を通わせる相手はいるのだろうか。
B町での検針を簡単に終えると、K町の外れにある友人が住むシェアハウスで昼食をとった。(24時間無施錠なので誰でも入れる。)コンビニで買ったサンドイッチとおにぎりとパン。あとサッカー記事を読むために報知新聞を買った。縁側に座って飯を食う。
報知新聞によるとジュビロ磐田のドゥンガがカズをFWから外すべきだと発言しているらしい。うーむ。確かにカズは調子を落としているからな。僕としては中山とロペスの2トップがベストだと思うが。勝手にCDを聴くなどしてだらだら1時間ほどシェアハウスで休憩してK町の検針125件ほどを1時間ちょっとで終え、また金曜の再調査をやって帰社。
あるアパートで増の聴取をしたら中国人の二十歳くらいの女の子が出てきてかなり立派な日本語で応対してくれた。日本人だと、若い女性はこういう時めったにドアを開けることはないが、中国人などの外国人の場合は割と気軽に出てきてくれる。時々、あんまり人を信じ過ぎるのもどうかと思うが…。