水道検針日記(199Y年5月6日)~風俗街はやはり大変

一日に働いたので、今月二回目の検針だ。長い休みの後だったせいか、どうも仕事に行きたくない。めんどくさくて、かったるくて家でゴロゴロしていたいと思う。特に今日はK町の商店街だっただけに気が重かった。

一番初めにやることに決めている「◎◎ガールズ(仮名)」というピンサロの看板をどけて隣のビルのメーターを見る。そこが終わると、そのピンサロを経営する会社のメーター。

ここのメーターの上に洗濯機が置いてあって、ちょっと説明するのが難しいが、下が緩い斜面になっているため、洗濯機をそのまま置いたのでは、洗濯機が斜めに傾いてしまう。

そのため、平行を保つために、メーターの上に長さ40cm、幅7cmほどの木と「週刊モーニング」を重ねて置いて、その上に洗濯機の左側の足を載せている。当然のことながらメーターを見るのには、洗濯機を少し持ち上げなくてはならない。

洗濯機を半分上げて、雑誌と木をどかせて、鉄製のメーターの蓋を開け、ペンライトで照らしてメーターを読む。これは面倒なだけで、特に難しい芸当ではない。でも、洗濯機の下に敷いた雑誌などをズラして置いて、それで洗濯機が運転中に倒れたりしたら、後々困ることになるのは確実なので、少し緊張する。ヤクザ関係がからむのは、やはり嫌だなー。

 

その後は、大体淡々と進んでいったのだが、風俗がある地域なので、派手な服を着て携帯電話でニヤニヤしながら話している恐そうな男たちがけっこういて、検針してると、なんとなく緊張する(道で歩きながら携帯で話をしている人たちの多くははなぜニヤけているのだろう?)。

一人、メーターのすぐ近くにしゃがんで携帯で何か話しをしている男がいて、聞くともなしに話を聞いていると、どうやら新しい風俗の店が最近開店したとかで「もう女の子がいなくて大変なの」とか「そう、上はさわっていいけど、下はダメって言ってるんだけどね」などとオカマっぽい口調で言っている。

女っぽい口調だと、なんとなく弱々しい感じがするけど、やはり心は女でも体は男だと言うことを忘れてはいけない。因縁をつけられないように、メーターを閉めるのにも大きな音をさせないように気を使う。気にし過ぎかなあ。

それから、おにぎりといなり寿司を買って、一日に再調査の現場へ。その後、T町108件の検針。本当は他に書きたかったことがあったのだが、また次にしようか。