水道検針日記(199Y年7月2日)~検針中の不条理

今日でこの「知られざる水道検針の実態」を始めて一年になる。一年なんて長いようで……なんてことよりも、よく一年も続いたなあ。それで、今日、検針やりながら考えたんだけれど、せっかくこの日記を楽しみにしている人もいるとのことなので、読者の方に何かプレゼントしようかと。

何をあげようかとなると、当然、検針グッズにならざるをえないですよね。それで検針グッズの中であげられるものといったら、作業着(どうせなら汗がしみついたのがいいかなぁ)、検針棒、おしらせや訪問票(不在のお宅にメーターを見て指針を書き込んでもらう用紙)などしか思い付かなかった。あ、作業着はこれを使って悪用される心配があるからダメなんだった。どうしようかな。考えとこう。

今日の現場は、K町駅前商店街とT町。合計330件。K町の方は、いつも通り初めにピンサロの看板をどけて見るところ行ったら「◎◎ガールズ(仮名)」は改装中で休みだった。

それにしても、ここの店の人は、電信柱に看板を針金でグルグルにしばりつけている。ほどくのが大変だ。メーターを見て、看板を元に戻す。僕にはよくわからないのだが、建物の壁と電信柱にたてかけてある看板に微妙な位置や角度があるらしい。

それをちゃんと戻しておかないと、後から因縁をつけられかねない。こんなことを気にしていると、なんだか気分がブルーになる。不法に道路を占拠しているピンサロ屋に悩まなければいけないなんて……。不条理な世の中だよな。

裏通りのスナック、寿司屋、ラーメン屋、和菓子屋、洋品店、古本屋、ブティック、薬局、ライブハウス、漬物屋、焼き肉屋、ファッションマッサージ等などの検針を全部終えたのが、1時40分。

今日は、8階建てのマンションが改装工事中で、壁に吹き付けをするためにメーターボックスに薄いビニールがかけられており、しかもガムテープでしっかり目張りしてあったので、剥がすので時間がかかった。

このマンションだけで40件くらいあるから、業者がビニールがはがれるからダメだと言い出したら、一体どうなるんだろうと心配になった。こういうことは、力関係だから、監督が絶対ダメだと言い張ったら、無理にビニールを剥がすわけにもいかないので、一たんはこちらも引き下がるしかなくなる。

そうなるといつ検針できるかわからないから、すごく困る。大体、監督がアホなんだ。メーターボックスの中には、水道、電気、ガスの三つのメーターがあるんだよ。いつか誰かが検針に来るなんてわかりきってるじゃないか。そんなこと初めから対処しておけよな。

それから昨日検針した再調を済ませ、T町へ。かなり暑いから30分ごとにジュースを一本飲んだ。

会社に戻ると、同僚の2,3人がかなりバテた顔をしていた。今年は毛虫があまり出ないからラッキーだが、暑いのは避けられない。体調維持を大切にしなければ。