水道検針日記(199Z年1月4日)~正月明けの検針

あけましておめでとうございます。今年は199Z年か。21世紀まであともう少し。世紀末ということで、ノセタラダマスじゃなかった、ノストラダムスの予言がどうのこうのという噂もチラホラ聞きますね。

考えてみたら、世紀末という概念は、キリスト教国と違ってつい数十年前まで元号しか使っていなかった日本人にとっては初めての体験なんだよね。というわけで199Z年というのは元号でいうと平成**年になる。

天皇制に疑問を持つ立場から、僕は日頃は元号というのはまず使うことがないんだけど、入居者の水道申し込みなんかを書く時など、仕事では年度管理は全て元号で統一されているので、慣例に従って僕も元号を使っている。

なんだ、それじゃ一貫性がないじゃないか、とか日和見主義だ、などという批判もあるだろうが、それを民間の職場で問題にすると非常に大変なのは間違いないのでここはパス。この仕事をやるまでは「えっとー、今年は平成何年だったっけ?」なんていうことがよくあったけど、もう今ではバッチリ。

 

 

今日は4日なので、まだ一般の会社では正月休みのところが多いらしく、駅までの道や電車の中でも人が休日みたいに少なかった。あんまり言いたくないけど、やはり長い休み明けというのは憂鬱だ。正月休みが3ヵ月くらい続いてほしい気分だ。

今日の現場はH町とN町。合計430件くらい。今日は件数が多いとはいえ、月の初日なので再調査がなくてラクだ。冊と冊の間も近いし。まだ4日ということで、帰省か旅行でもしているのかポストに年賀状がたまっている家が少なくなかった。アパートやワンルームマンションなんかでは特にそうだ。

まぁ、今回も特にどうということもなく平穏に終わった。ちょっと気になったのは、H町で検針していて某カルト教団の前を通ったときに、建物の前に何人か20代の若者が集まってきていて、それとなくその人々を観察したのだが、彼(女)らは、一般の「某教団信者」というイメージとは全然違って、明るくて素直そうで、本当にどこにでもいるような若者だった。

僕がかつて大学で見かけたオルグ活動に励む某カルト教団の人は相当に「オタク」っぽい人で、いかにもマインドコントロールとか一つ数百万円もする壷を売って歩いてそうな印象を受けたものだけれど、今日見かけた人々はそれとは全然違う。現場の泥臭い雰囲気は微塵もない。

彼(女)らはエリートの部類に属するのか。中にはテニスサークルでも入ればモテモテだろうなと思われる女の子もいた。それで男の子に「A子ちゃーん、これ持っててくれるぅ?」なんて言われると「はあ~い」なんて妙に甘ったるい声だしたりしてね(笑)。カルトというとオウムばかりに目がいってしまうものの、最近の某カルト教団はどうなっているのか。そう言えば、この前本屋で教祖の息子の嫁さんが書いた暴露本をみかけたな。

H町のあと**大学の近くの公園で昼飯を食べて、それからN町の検針。3時40分頃検針終了。それから川沿いを通って帰社。今日は比較的風が強い日だった。

日差しが淡くて風が吹く冬の午後はどこか物悲しい。でもこういう日も悪くないね。明日はK町の商店街だ。こっちはヤだなぁ。