水道検針日記(199X年7月7日)~台所の窓から外に出て検針

今日は七夕だ。ここ十年くらい七夕なんてほとんど忘れていた。子供の頃は7月7日にしか天の川を見れないものと思っていた。まあ何にしろ明るい街では星は見えないのだが。

今日は初めに、金曜に検針をやったB町北の再調(前回と比べて4割以上増減があったメーターを漏水、メーター異常などがないか確認する調査)に行った。金曜に不在などで見れない家が何件かあったのだが、そのうち一件はMさんという80歳くらいのおじいさんが一人で住んでいる一戸建ての家だ。

ここに行くにはなんとなく気が重い。なんでかと言うと、メーターを見るのに靴を持って家に上がって、台所の窓から外に出て隣の家との壁のわずかな隙間に入らなければならならいのだが、玄関に一歩入るとまず異臭がする。これは多分ペットの猫(キャットフードがあったのでそう推測する)のおしっこの匂いがする。家の中全体が暗くて、その中で耳が遠い年寄りが一人でずっといるのかと思うとブルーが入っちゃうよなあ。

今日の検針はB町北とK町南だ。合計250件。両方とも比較的静かな住宅街で、アパートも多く、家と家の間が狭いので検針するには楽なところだ。ここ1週間ほど異常に暑い日が続いているが、今日は風があったので暑さもそれほどではなかった。

これが9月まで37℃が連日続くようでは冗談抜きで体がもたないよ。つつがなく検針を終え、会社に戻ってきたのは午後1時半。今日は9時出勤して、昼休みもとらなかったので帰りもはやいのだ。検針員の出勤時間には定時がなくて、夕方までに仕事が終えられるように来ればいいことになっている。K町で買ったおにぎりを会社で食べ、帰りがけに本屋で「ER緊急救命室~完全ガイドブック」を買ってきた。明日は検針は休み。何をしようかな。