水道検針日記(199X年8月4日)~開始手続きお願いします!

今日の現場はH町とK町、合計350件くらい。最初はH町の方から。ここはちょっと広めの住宅街なので、長い距離を歩かねばならず、あんまり好きじゃない。

40件目くらいの小さい2階建てアパートで、まだ開始手続きをせずに使っている部屋があった。入居者の登録をするのも大事な仕事だ。本当は引越した時に、申し込み用紙を送ってもらいたのだが、水道はガスと違って、ひねればすぐに水が出るので、手続きなんかしないで勝手に使う人が多い。

ドアをノックして「こんちは。水道検針でーす。登録をお願いしまーす」と言ったら、中から「はーい、ちょっと待って下さい」という若い女の子が返事をしてくれた。用件は名前と入居日を訊くだけなので、ドア越しに言ってくれても良かったんだけど、律義な人らしくちゃんと対面して話してくれるらしい。

こういう時、女性の場合短くても2,3分待たせられる。長い時は5分くらい。多分、夏だから中でハダカか薄着だったので服を着ているんだろう。でも、せっかく時間をかけて出てきてくれても用事は20秒で終わってしまうので、「え、それだけ…」と後が少し気まずい。篠原ともえ(だっけ?)に少し似た二十歳くらいの女の子が出てきて、ハキハキ答えてくれた。部屋の中が丸見えでフロアリングの窓際にミッキーマウスの大きな人形があった。

どうでもいいが、僕は、二十歳を過ぎた人が人形をかわいがるのが何となく好きではない(特にホームページの「自己紹介」で熊のぬいぐるみを抱いてる写真を見るとイライラしてくる。すいません、偏見です)。この人とも、15秒ほどで用件が終わってしまい、相手がちょっと「え…」となったので、世間話でもした方がいいかなとも思ったが、「あのミッキーマウスはディズニーランドで買ったの?」「そうなの、高校のときに修学旅行にね…」という会話の果てに何があるわけでもないので「どうも」とニッコリ笑って次へ行ったのでした。。。