水道検針日記(199Y年1月日)~積雪20センチ・・・

昨日の雪は20cm以上つもった。メーターの多くが地面にある水道検針にはつらい環境だ。

今日は、非常事態なので朝7時に起きて、8時に出社(いつもは10時くらい)。やっぱり8時でもすでに7,8人の検針員が来ていた。雪が残る中、自転車で現場へ。何回か雪のためハンドルをとられて転びそうになった。最初はK町305件。

マンションは雪がないので問題ない。しかし、一戸建ての家には雪が積もっている。今までの経験の感で大よその位置はわかるので、また検針棒を雪の中にグサグサ刺して音を頼りにメーターを捜す。

広い候補地の中から一発でわかるときもあれば、5分かかって40回くらい刺してやっと見つけることもあった。メーターを発見すると、足でシャーベットみたいにシャリシャリした雪を払って検針棒の先の鉤の部分を差し込む1、5×1cmほどの穴を探す。

僕は長靴をもってないので、比較的ブーツっぽい靴で雪をはらった。最初のうちはいいが、後半からは完全にぐしょ濡れになってしまい、足がかじかんだ。それに積もったところに踏み込んでいくと、どうしても靴の中に雪が入ってきてしまう。

まだ除雪できるところはよくて、道の雪をメーターの上に積み上げてあるところはもうダメ。雪が春になって融けるのを待ちましょう。9時頃から始めて終わったのが1時半だったから、4時間半かかったのか。うむ。

それから急いで水曜にやった冊の再調査を済ませ、駅前のおにぎりやでさけ、いくら、いなり2個合計300円を自転車に乗りながら食べ(時間がないんだよ)、次のB町合計150件。

ここは150件だからといってなめてはいけない。ここにはマンションが一軒もないのだ。おまけに数を稼げるボロアパートが少ない。つまり一戸建ての閑静な住宅街なのだ。しかも比較的みんな庭が広い。庭が広いので、メーターの上にきれいな雪がそのまま残っているのが多い。

某官舎なんてみんなそうだ。公務員なんだから水道メーターの上の雪くらいきれいにしといてくれたって……というのも無理だよな、やっぱり。それで軒先に立てかけてあるスコップを拝借してエッサエッサと雪を掘り起こした。

「あら、こんな日は大変ねえ。休めばいいのにね」と4,5人のおばさんに言われた。僕もそう思う。結局、何十回も検針棒をグサグサ刺して、足で雪を払いということをやったので、たったの150件やるのに3時間もかかった。

大体、このタイプの現場ならいつもは1時間4,50分なのに。最後にアパートのメーターが6つ並んでいて、そこに雪が30cmくらい積もっているとこがあった。足で払うのも無理なので、近所の家のスコップを借りて除雪してようやく終了。

それからすぐ近くの現場の再調査を終えて帰社。

いつもは4時半までに会社に戻るよう言われているが、さすがに今日は仕方ない。会社に戻ったのは5時半。もう真っ暗だった。同僚も今日はみんな苦労していた。中には未検針が60件もでた人もいた。でも僕は460件中未検針はたったの19だった。

昨日は、こんな雪の中ゼッタイ全部できるわけない、なんてぶつぶつ言ってたのに意外とできてしまった。やればできるものだ。我ながらよくやったものだ。けっこう達成感があった。