水道検針日記(199Y年1月8日)~雪の中の検針

今日の現場は、B町とK町。合計335件くらい。初めにB町をやった。午後から雨になるとのことだったので、スピードをあげてやった。あんまり急ぐとミスが増えるんだけどね。

Mさんという90才のじいさんの家では、一旦家に上がって食堂の窓からまた外に出てメーターを見なくてはならず、靴を脱ぐのが面倒。

ちなみに僕はSALOMONとかいうメーカーのトレッキングシューズをはいている。すごく楽。検針は本当にいろんなとこに入るので底が厚いやつがいい。そうすると足も脚もあまり疲れない。

Mさんの家は毎度のことだけど、猫を飼っているせいか、異臭がする。でも90の老人が一人でしっかり生きているなんてすげーよなー。

それから、昨日やったK町の再調査を終えて、天丼「天や」で野菜丼を食べている頃から雪が降り始めた。天気予報では昼は雨で、夕方から雪になるとことだったのに。僕は検針を始めてから初の雪日なので、雪の日の検針がどんなものなのかけっこう楽しみだった。

雪は時間がたつにつれますますその勢いを増し、次第にかなり激しくなってきた。中央公園では子供たちが半ズボンで元気に駆け回っている。雪食ったり、すべったり、まだあんまり積もってない雪をかき集めたり。大人の僕でさえなんとなくワクワクするんだから、子供ならもうじっとなんかしてられないだろう。

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イメージ写真

降りしきる雪を見つめていると、5年前に旅行してイランとトルコのトルコ側の国境の町でほとんど暖房のきかない部屋で「なんで俺はこんなところにいるんだろう……」とひどく気分が滅入っていたことを思い出した。あと正月にNHK衛星で「ポンヌフの恋人」を観て、ラストでアレックスとミッシエルの二人が橋で会うシーンを思い出した。「ポンヌフ」は観る度にいい映画だなぁと思う。あの時のジュリエット・ビノシュはかわいいしなー。そう言えば、この前検診中にビノシュに似たおばさんに会った。ま、それはいいですね。

雪の中の検針は、雨よりは楽。でも移動はとても大変。雪が顔にかかるし、手はかじかむし。自転車はすべりやすく危険。K町で傘をさして自転車に乗った女子高生に追突された。

ところで、問題は明日だ。さっき、コートを着て外を歩いてきたんだけど、もう20cmは積もっている。これで検針ができるのでしょうか? 雪を掻き分けてメーターを発見しなくてはならない。試練だ。台風が来ても雪になってもやるのが水道検針の掟です。